tt studioの作品
アルタスの東風
ロマンス
「今夜、悪夢になって会いに行く」 帝国の辺境伯、褐色の獅子、名剣アスカロンの主。 そして帝国の国境…空に届きそうなアルタス山脈と 共にある「ルネーヴ」の主。 「バルト・ハルシュタイン・フリドリッヒ・ モレンハイツ侯爵」 彼は偶然見かけた女と2人の子供を救うため、 自身の愛馬の脚を斬り首に剣を突き刺した。 「子供たちの父親を連れてこい。そいつに弁償させる」 「夫はいません…」 深い山に流れる湧き水のように青い瞳が、 バルトを貫いた。 「女でもできることなら、何でもします…」 「何でも?」 バルトは混乱と欲望のまま、3児の母であり 未亡人のクレアを抱いた。 しかしクレアにとって、自分が初めての男だったと知り… 「なぜ俺に嘘をついた?」 「何も望まないから、私を解放して」 「お前が恐れるものは何だ?」 春を迎えたルネーヴに、アルタスの冷たい東風が吹いた。 「俺と結婚できないと思っているのか?もしくは、本当に 結ばれると…?」 どうしても捨てられない冷たく青い女。 2人の前に、終わりの見えない残酷な運命が待ち構えていた。

エミリア~愛なんて関係ない~
ロマンス
ハディウス・マイヤー、彼は世界の中心だった。華やかに輝く、美しい人だった。しかし彼は威張ったり偉ぶることはなかった。彼は誰にでも平等に接した。ただ一人、婚約者エミリア・ベルンを除いては。「自由になりたいんです。あなたが心の底から嫌いです。」「何度言えばわかる?そんなの関係ない。」「望みは何ですか?」「マイヤー公爵夫人。我が妻。わかっているだろう。」名ばかりの婚約、その関係に疲れ別れを決心した時、彼が変わった。
